日本製鉄のUSスチール買収をめぐり、全米鉄鋼労組(USW)の頑強な姿勢が続いている。本来、買収手続きとUSWは直接関係しないが、11月の大統領選挙を控え労働組合票を固めたいバイデン大統領と、これに揺さぶりをかけるトランプ前大統領の思惑をUSWが利用している構図だ。その虚々実々な闘いぶりが、USWの実相をより見えにくくしている。(黒澤 広之)